活性化酸素を減らすビタミンＣ

○活性酸素を除去し、免疫力を高めるビタミンＣ

　ビタミンＣは、一重項酸素、過酸化水素、スーパーオキシドなどに対して効力を発揮する水溶性の抗酸化物です。

　ビタミンＣは活性酸素に対抗して酸化されてしまったビタミンＥに電子を与え再び活性酸素に対抗する力を持ったビタミンＥに復活させる働きがあります。

ビタミンＣには抗酸化力があるだけでなく、ビタミンＥを助ける力を持ちあわせています。

ビタミンＣも酸化されたビタミンＥを助けることで自分自身も酸化されてしまいますが、水溶性なので体内にはほとんどとどまらず、尿などといっしょに体外に排出されます。

　　

抗酸化作用以外のビタミンCの働き

　細胞の結合組織であるコラーゲンに作用し、皮膚、粘膜、血管、骨などの細胞をしっかりと固め、強化し、ガン細胞の発生を抑えます。
　　

　ウイルスを攻撃し、白血球の働きを強化する作用があるため、ビタミンＣのを豊富に摂ると、かぜなどの感染症にかかりにくくなります。

○十分な抗酸化作用を期待するなら1日５００ｍｇ程度は必要

２００４年１１月健康を保つために必要なエネルギーや栄養素の摂取量の基準を示す日本人の食事摂取基準（２００５年版）が厚生労働省から発表されました。

年齢ごとの1日に摂取する推定平均必要量と推奨量は次の表のとおりです。

年　　　齢	ビタミンＣ
	推定平均必要量（ｍｇ/日）		推奨量（ｍｇ/日）
	男性	女性	男性	女性
１５～１７	８５	８５	１００	１００
１８～２９	８５	８５	１００	１００
３０～４９	８５	８５	１００	１００
５０～６９	８５	８５	１００	１００
７０以上	８５	８５	１００	１００

1日に必要とされるビタミンＣの所要量は成人男女とも１００ｍｇ以上は必要とされています。

しかし、抗酸化作用としての効果を期待する場合はビタミンＣの量を1日に５００ｍｇ摂取する必要があると言われています。

ただし、ビタミンＣを1日に２０００ｍｇ以上摂取してしまうと、妊娠前後に必要な葉酸を排出してしまう作用があるので大量摂取には注意が必要です。

○ビタミンＣの摂取法

ビタミンＣを多く含んだ食品をとり、足りない分はサプリメントで補うのもよいかもしれません。

ビタミンＣは水洗いや加熱で減少してしまうので、調理の際には工夫が必要となります。

洗うときにはさっと手洗いし、ビタミンＣの流失を極力防ぎます。

切ったあと放置すると酸化されてしまうので、調理から食事までを早めにすることが大切です。

加熱調理をすると半分以上のビタミンＣが失われてしまうので、少しでも損失を防ぐためには炒めた調理をすることです。