「まただめでした〜」の妻の毎月繰り返されるこの言葉とともに、なんとも重苦しい気分になりました。
私としても真剣に取り組めばなんとかなるだろうと高をくくっておりました。
結婚後の10年間は適当ゆえ、まあできなくてもしかたがないのかなあぐらいに考えておりました。
その後の2年6ヶ月は基礎体温計のデータをチェックし、妊娠の可能性の高い日にめがけ、基本に忠実に実行して参りました。
その結果がこれです。
現実は厳しかった。
タイミング法も私の状態により必ずうまくいくとは限りません。
自分も結構な歳ですし、仕事場もストレスの溜まる職場、体調の思わしくないときもあり、役に立たないときもありました。
そんなときは自分の不甲斐なさの矛先を、「子供なんて元々いらなかったんだ!」という方向に持っていき喧嘩をしたこともありました。
八つ当たりともいえる言動で、私が全面的に悪いのは分かっているのですが、なんとなく持って行き場のない怒りをぶつけてしまったことは反省しています。
タイミング法は2年6ヶ月続きました。
世間では2年間子が授からない場合、不妊症というのだそうですが、真剣に取り組まない期間をふくめると12年6ヶ月だめだったことになります。
できないとよけい欲しくなるのが人間の心理なのか、妻は小さい子を見るとつらいと思うようになり自分もその姿を見るのが辛かったです。
妻がついに不妊治療を持ちかけてきました。夫42歳、妻36歳の決断です。
苦悩の日々(夫の視点)